ボッシュ(クラウス・メーダー社長、東京都渋谷区)は、整備の診断ソフトウエアにセキュリティー保護された車両へのアクセスが可能な「セキュア ダイアグノシス アクセス(SDA)」機能を追加して発売したと発表した。セキュリティー対策で、一部の車両はすでにアクセス権なしでは診断機能を使用できない。国際基準でも2022年7月以降の新型車に対策が必須となるため、ボッシュが自動車メーカーと契約してアクセス権を一元管理し、専業整備事業者に一括で提供できるようにする。
20年6月の「自動車基準調和世界フォーラム(WP29)」で、車両にサイバーセキュリティー対策を講じることが決まった。これにより、アクセス権を持たない診断ソフトではエーミング(機能調整)作業やオイル交換後のサービスインターバルリセットなどができなくなる。整備事業者はアクセス権の取得で各メーカーとの契約が必要になるが、SDAを利用することで個別の対応を省くことができる。
SDAの利用には外部故障診断機「KTS560/KTS590」と診断ソフト「ESI[トロニック]2・0」、同ソフトの故障診断ライセンスが必要となる。